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シネマクティフは「映画館で映画を鑑賞するたのしさを伝える」ユニットです

バードマン あるいは (無知がもたらす予期せぬ奇跡)(鑑賞後の方向け)

バードマン ネタバレあり画像

ayumi_review

 

 

 

いかがでしたか?

映像や音楽はもちろんですが、
特に印象的だったのは
映画俳優と舞台俳優の描き分け。

日本では
映画やテレビで見なくなった方を
舞台で観ることが多いですが、
(あくまでも
わたしの勝手なイメージです。
もちろん舞台で第一線で
活躍されている方もいます。)

作中で描かれていた
舞台俳優は
なんだか
ものすごく高い位置にいました。

日米間における
映画、舞台それぞれにおける
俳優のポジションの違いを
垣間見れた気がします。
それを本物の舞台裏を使って
撮影しているのもおもしろい。

批評家やSNSで
世間の声が可視化された現代、
最後の鬼気迫る
マイケル・キートンの演技は
業界の方たちにも
訴えかけるものがあるはず。

オスカーも納得です。

ところで
マイケル・キートンを完コピした
Mr.オクレさんの映像
あまりにもおもしろいので
お時間ある方はぜひご覧ください!
pep_review

 

 

 

『バードマン
あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』

いかがでしたか?

「なにこれ?意味わかんない!」
「で、結局どうなったの?」

なんて方も
いらっしゃるかもしれませんね。

cinemactifでは
映画館で映画を観る事を
推奨していますが、

それは観るだけで
誰もが楽しめるような
スカッと明快な
作品の場合はもちろん、

本作『バードマン〜』のように
解釈に困るような作品の場合も
映画館で体験して頂きたいのです。

たとえば本作の全編を
その巧みなドラミングで彩る
アントニオ・サンチェスの
劇伴。

映画館のスピーカーから
これが流れることで
主人公リーガンの
不安定な鼓動=心情を
我々観客は共有します。

ここに
居心地の悪さを感じつつ、
物語の展開に
否応なしに飲み込まれること、
これも映画館鑑賞の醍醐味!

「でも、鑑賞後の
このモヤモヤした気持ちは
どうすればいいの?」

そんな時はぜひ!
cinemactifが毎月開催してます、
マンスリー・シネマ・トークに!

 

makochin_review

 

 

 

本作で特徴的なのは
継ぎ目が見えない映像表現。

一見、長回しなのかと見紛います。

が、これが何とも
私には合いませんでした。

これを採用した意図として
イニャリトゥ監督は

リーガンの絶望を感じて欲しかった。
人生はワンカットであり、
ずっとステディカムが
ついて回っているようなもの。
逃れることも、
別の現実に飛ぶこともできない。

と語っています。

私があの映像に感じた気分は
意図した通りだったのかもしれません。

ですが映画として大切なある感覚を
欠落させているような気がしてなりません。

この映像表現を
採用する難しさを語った監督の言葉に

コンマやピリオドをつけずに
文章を書くようなもの

とありますが、まさにそうで

ショットの継ぎ目が隠れたことにより
休まる時間がなくなった映像には

リズムがない、一本調子な印象を覚えます。

様々なショットの積み重ねによって
生まれる抑揚は
ストーリーとは関係なく映画特有のもの。

それが本作にはありませんでした。

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