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シネマクティフは「映画館で映画を鑑賞するたのしさを伝える」ユニットです

ヘイル、シーザー!
(鑑賞後の方向け)

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ayumi_review

 

 

 

コーエン兄弟の
映画愛があふれた
作品でした。

劇中劇と撮影側の衣装を
作り分けているのも素敵。

大根役者の
アルデン・エーレンライク
(次期ハン・ソロに抜擢。期待大!)
が何度も

“Would that it’were so simple.”
という台詞を言うシーンは
『雨に唄えば』を思い出します。

冒頭、
家の中にいた女優の
キンキンする声も
同作のリナのよう。

その劇中劇
“MERRILY WE DANCE”は
タイトルからしても
フランツ・レハールのオペレッタ
『メリー・ウィドウ』
(エルンスト・ルビッチが映画化した
『メリィ・ウィドウ』かもしれませんが)
のオマージュでしょう。

音楽も
“The Merry Widow Waltz”
が使われていたりと
オペレッタ好きには
たまらない演出でした!

そして本作最大の魅力は
チャニング・テイタムの
タップダンス。

3か月ほどで
猛特訓したそう!

ジーン・ケリー風に
歌って踊る彼の姿は
いつまでも観ていたいほど
魅力的でした。

makochin_review

 

 

 

いかがでしたか。

古き良き時代のハリウッドに
オマージュを捧げた、
とても映画愛に溢れた
作品でしたね。

個人的には映画業界の裏側、
ゴシップ記者や
スキャンダルを揉み消す“何でも屋”が
描かれていたことが良かったです。

製作に直接的には
関わっていない彼らも、
実は映画業界のイメージを
担っていたというところが
面白かったです。

またその熱量から、
現在の映画産業と比べて、
多大な影響力を
世間に対して持っている
という時代性も
興味深かったです。

コーエン兄弟らしい
マニアックなネタは
おそらくいくつもあって、
拾い損ねている数は不明ですが、

スカーレット・ヨハンソンが演じる
ディアナ・モランが出ていた映画は、
調べていると
『フットライト・パレード』(1933)
が見本になっているような気がします。

バスビー・バークレイ
という演出家兼振付師
の仕事とのこと。

今観ても
スペクタクルな映像美!
本当にスゴイです。

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いかがでしたか?

豪華キャストが織りなす
1950年代のハリウッドを
舞台にしたコメディは、

コーエン兄弟らしい
マニアックな仕上がりでしたが、
根底に流れる映画愛を
ビンビンに感じる作品
でもありました。

もちろん
私(ペップ)のような
ライトな映画ファンでも
楽しめたんですから、

当時のハリウッド映画シーンに
詳しければ詳しいほど、
より楽しい作品なのは
間違いないでしょう。

前説でもふれた
アルデン・エーレンライクは
特にオイシイ役だったと思います。

カウボーイ役しか
演じた事がない
訛りもきつい役者が、

タキシードと革靴で
パーティに加わるシーンは、
ストレートに笑えるシーンでした。

とはいえ、
私のようなライトな映画ファンでは、
わかりづらいシーンが多かったのも事実。

そんな方にはぜひ
パンフレット購入をオススメします。

キャストのインタビューはもちろん、
川口敦子さんと南波克行さん
お2人の映画評論家による解説は
本作の理解にとても役立ちます。

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