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シネマクティフは「映画館で映画を鑑賞するたのしさを伝える」ユニットです

岸辺の旅
(鑑賞後の方向け)

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いかがでしたか?

冒頭、髪の毛で隠れて
なかなか表情が映らない
深津絵里さん。

この映画の雰囲気を
瞬時に作って見せてくる、
監督の個性が
存分に発揮されています。

浅野忠信さんの登場シーンも然り、
暗がりに突如出現する姿は
ヒヤリとさせられる
演出になっていました。

しかし最も恐ろしいのは
生きている蒼井優さん。

目が笑っていない
深津絵里さんとの対峙シーンに
ゾッとした方も
多いのではないでしょうか。

また個人的には
この映画の衣装や色彩が
作品の重要な要素である
と思います。

深津さんが着ていた
英国Baracuta
グレーのスウィングトップは、

浅野忠信さんの
オレンジ色(暖色)のコートとの
対比が明確です。

色鮮やかなお花の
グレーの色調への変化にも
同じ手法が見られました。

極端な色の対比や
突然挿入される劇伴。

敢えて違和感を感じさせる
監督の手法に唸らされます。

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幽霊が出てくるお話
と言っても
描かれているものは
夫婦の揺れ動く愛でした。

が、一方
特に前半に顕著なんですが
その描かれ方は
ホラー的だったように
感じます。

それが
この作品の稀有なところで
個人的にも面白かったです。

影の作り方にしても
妙に不気味。

誰もいないはずの部屋なのに
物音ひとつが気になってくる、

まさに「何かでそう」
といった雰囲気。

ではありませんか?

小松政夫演じる
新聞配達をしている
初老の男性が
ひとり廊下を歩くシーン。

天井くらいの位置から
その男を撮っているのですが

その画とテンポが
どうもホラー映画で
観たことがあるような
既視感を覚えました。

その後、
男の寝室が映るシーン
がありますが、

そこにある鏡には
なにか映り込みそうと
ヒヤヒヤしながら
観ていました。

なのにテーマ音楽は
そんな怖い雰囲気を
一掃するかのように
爽快な曲調なんですよね。

こういった不釣り合いが
醸し出す不思議な雰囲気が
たまらなかったです。

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いかがでしたか?

個人的には
アバンタイトルでの高揚感は
2015年観た映画の中でも
出色の一本でした。

死者との関わりを描いた作品は
これまでも色々ありましたが、
本作の場合は
死者の実在感が独特で、

ある特定の人だけが見える
というものではなく、

生者と死者の区別が曖昧で
会話はもちろん
触れ合う事すらなんら支障がない
というもの。

これにより観客は
今自分が観ている物語は

我々が生きているのと同じ現なのか?
はたまた全ては死後の世界なのか?
あるいは全てが夢なのか?

考えれば考えるほど
混沌とするわけです。

深津絵里さん演じる瑞希が
自宅のベッドで目覚めるシーンが
2度あるのですが、

2度目では自宅の植木が
完全に枯れてしまっています。

直前の島影さんとの交流の果てに
突然変貌した部屋を考えると、

このシーンの意味するところが
いかようにも解釈出来て
ゾッとするわけです。

唯一残念だったのはベッドシーン。

それさえ除けば
とても面白い作品でした!

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