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シネマクティフは「映画館で映画を鑑賞するたのしさを伝える」ユニットです

散歩する侵略者
(鑑賞後の方向け)


pep_review
いかがでしたか?

映画版を観て
あらためて思ったのは、

映画は演劇に比べて
情報量が多い為、

演劇と較べると
観客との共犯関係が
結び辛い芸術だ、

ということでした。

イキウメ版は
限られた舞台を逆手に取って、

時にシームレスに、
時に台詞を廃して、

その行間を豊かにし
観客と共犯関係を結びます。

故にその世界は描かれずとも
無限の拡がりをみせるわけですが、
映画ではそれは出来ません。

戦争が起こりそうなのであれば
自衛隊の描写は必要であり、
丸尾君にアジられた
一般市民の描写も必要になります。

「見せない」事で
行間を豊かにすることが
出来ないのです。

イキウメ版が傑作であるが故に、
物語を逸脱することなく
完成した映画版は、

さながら
「イキウメという侵略者」に
「自由という概念」を奪われた
ように私(ペップ)には見えました。

モチーフだけを採用した
全く別ストーリーでの
黒沢清版『散歩する侵略者』
が観たかった!

その意味で
『予兆』には期待しております!

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