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シネマクティフは「映画館で映画を鑑賞するたのしさを伝える」ユニットです

パトリオット・デイ
(鑑賞後の方向け)


makochin_review

 

 

 

いかがでしたか。

劇中でFBI捜査官のリックが、
事件をテロと断定することに
躊躇するシーンがあります。

イスラムへの嫌悪感を
刺激するであろう事案に
逡巡していたのですが、

まさにこの映画が
その嫌悪感を助長させるのではないか
と少し心配になりました。

ラストシーンに顕著ですが、
本作は爆弾テロ犯を〈悪〉、
事件収束に尽力した市民を〈正義〉
とする二項対立を
強く意識させるつくりになっています。

もちろん私もテロ行為は
悪いことだと思っていますが、
いま求められているのは、
対立する二つの間の溝を
深めることではなく、

映画『メッセージ』
でも描かれるような
他者理解に努めること
ではないでしょうか。

「何がその〈悪〉を生み出しているのか」

など、
テロ行為の背景にまで描写が及ぶと
もっと良い作品になるのではないか
と思いました。

デリケートなテーマを含んでいる以上、
映画化に際しては
もっと気を遣ってもらいたいです。

pep_review

 

 

 

いかがでしたか?

マンスリー・シネマ・トークに
参加された方から、

「本人映像が長い」
「アメリカ万歳な作りがノレない」
「加害者側の事情を
詳しく描かないのはフェアじゃない」

等のご意見もありました。

私(ペップ)がどう感じたかというと、
本作は監督したピーター・バーグから
ボストンテロ被害にあわれた方への
「追悼」であり「応援」であり

「俺達は決してテロには屈しない!」
「テロは俺達からは何も奪えない!」
という「決意表明」だと感じたのです。

であるならば、
被害者側が「善」であり、
加害者側が「悪」であるという、

ともすればわかりやすく
(悪く言えば単純だと)思われる描き方も
許容範囲だとは思いました。

とはいえ、終盤の
マーク・ウォールバーグ演じる
トミーの説明台詞は、

スマートとは程遠い脚本・演出で
物足りなさを感じたのも事実。

ただここは
ピーター・バーグ監督の「手癖」というか、
伝える為にどう「演出」するか?
という事なんでしょう。

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