「いかがでしたか?」
から始めがちな
この鑑賞後の方向け
レビューですが、
(キャッチコピーにある通りですが)
今回はこの問いかけから始めたい。
「あなたにとってレイ・クロックは、
英雄でしたか?それとも怪物でしたか?」。
彼をどう捉えたかによって、
鑑賞者自身の
価値観やモノの見方が
浮かび上がってくるような
気がしてなりません。
それくらい、
本作は光と影の両面を
描くことに成功しており、
且つそのバランスが
絶妙だったと思います。
(とは言いつつ影が強めでしたでしょうか…。)
ディック・マクドナルド対
レイ・クロックの山場を
便所に持ってくる演出が
なんとも心憎い。
便所とは、
あらゆる人間がフェアになる場所です。
アイドルだってウ○コするのか!
みたいに、どこか暮らす世界が
違うように感じていた人間も、
自分と何ら変わらなかった
ことに気づかせてくれる。
そんな場所です。
そんな便所で
むしろ際立ってしまう
レイの特異性!
素晴らしいシーンでした。