いかがでしたか?
オーストリア政府が
引き延ばしを画策するのは、
マリアの死を待っている
という件がありました。
70歳のヘレン・ミレンが演じている為、
切迫感が感じられなかったのですが、
マリアがランドルに
返還協力を依頼した時が82歳!
ウィーンの調停で
返還判定を勝ち取るのが90歳
の時ですから、
オーストリア政府の画策も
「さもありなん」といったところ。
以前レビューで書いた
『ミケランジェロ・プロジェクト』
でも描かれていましたが、
ヒトラーとゲーリングによる
醜悪な「美術収集」のために、
犠牲になった「美術品」は
少なくとも10万点はあるそうです。
戦時において「芸術」は、
第一優先事項では
なくなってしまうのですが、
だからこそ
「芸術を愛すること」
がいかに大切か。
マリアの父が
「5時になったから」と言って、
日課のチェロを弾くシーンに
集約されていました。
我々もまた
映画という芸術を愛し続けたい!
過ちを繰り返してはならないのです!