いかがでしたか。
相も変わらず生命力溢れる
クストリッツァの画作りには
目が釘付けになってしまいます。
カメラの前を縦横無尽に
駆け回る動物に始まり、
オーケストラの演奏、踊り、
自然のたくましさ、
そして戦場に響く銃声まで、
あらゆる要素が
渾然一体となった
エネルギッシュな画面には、
クストリッツァにしかできない
「凄み」を感じさせます。
特に本作では動物たちへの演出が
特筆に値します。
パンフレットによると
CGを用いたのは
ヘビが巻きつくシーンのみとのこと。
あのクマとの絡みや、
ハヤブサとの息のあった
コンビネーションは
実際に撮影したということです。
当然、動物との関係づくりには
長い時間を割かれたということですが、
なかなか他の作家が真似できること
ではないと思います。
ここに、
クストリッツァの映画監督としての
矜持を感じました。
あっぱれ!