いかがでしたでしょうか?
驚いたのは
作品のかなりの部分を
セバスチャン・サルガドの写真(作品)の
スライドショーで構成しているところ。
写真家のドキュメンタリー映画
と聞けば想定できたこと
かもしれませんが
映画館のスクリーンに
動かない画が
次々と映し出されるのは
すこし新鮮。
サルガドの写真は
そりゃ当然流石なもので
ずっと眺めていたくなるもの
ばかりでした。
そこに本人の語りで
解説や当時の心境が入るのが
本作の醍醐味です。
撮られた写真。
発せられた言葉。
サルガドを経由して
我々は彼の旅を
追体験していきます。
その旅で出会うものは
飢餓や難民、内戦などの
厳しすぎる現実。
それらから
目を背けてきていた自分を
発見すると同時に
サルガドの目を通さなければ
見られなかった真実を
目の当たりにするのです。
未知の世界を覗き込む。
はじめて
映画を観たときのような感覚を
この作品で
もう一度味わえました。