いかがでしたか。
映画が気に入り
原作にも手を伸ばしてみましたが、
想像以上と言うか、
ほぼ原作に忠実。
改めてロウ・イエ監督の
映像化における手腕に
驚きました。
もちろんそこには、
ストーリーを映画的な
ボリュームに収めるという、
表面的な部分だけでなく、
盲人たちの感情、
つまり内面的な部分も含まれます。
盲人が見ている世界を
映像でどう表現するか?
これが本作を
映像化するにあたっての
「肝」だったと思います。
それを
「照明を暗くする」
「ピントをボカす」
といった手法で、
盲人が少ない情報を頼りに
生活していることを
見事に表現していました。
特にシャオマーが
暴力を振るわれるシーン。
暗闇の中で拳が飛んでくる恐怖は、
本作のハイライトだったと思います。
こういった
健常者との差異を描きつつ、
それ以外の部分では
普遍的なドラマとして
成立しているところが
また良かったです。