いかがでしたか?
本作を観た全ての人の
「記憶」に残るのは、やはり
前田高地(=ハクソー・リッジ)での
「戦場」シーンでしょう。
その唐突さ、その長さ、
その地獄絵図、その恐怖。
どれをとっても、
これまで数多作られてきた
「戦場」映画の中で、
屈指の「なにか」でしょう。
「戦場」シーンは
三幕構成でいえば
三幕目にあたるのですが、
そこに至る迄の
一・二幕目の「描写」が
三幕目への「タメ」として
とても効果的でした。
一・二幕目でデズモンドは
自身の「信念」を
貫いているわけですが、
はたしてそれは
問答無用で「死」が訪れる
「戦場」でも同じ事が出来るのか?
本作の観客=我々は
当然この疑問を抱くわけですが、
それと同時に
「事実」としての「結果」
も知っているわけで、
ここにある種の
「説得力」を持たせつつ
劇映画として
「演出」することは、
デズモンドが戦場で
「信念」を貫く事と
同じぐらい難しい。
メル監督はそれを見事に
やってのけたと言えると思います。