いかがでしたか?
本作『光』を観て、
我々は「光」なくしては
生きてはいけないのだなぁと
あらためて思いました。
「可視光線」としての「光」
も生きていく上で
とても重要なものですが、
仮に我々の
「眼」が「可視光線」を
認識出来なくなったとしても、
その先にある「光」
(新たなる希望や目標や夢)
まで失ってしまえば、
生き続けることは
途端に困難になる。
中森は「命」よりも
大事だと思っていた「光」を
完全に失いますが、
苦悩の末に新しい「光」を
その「心」に灯します。
美佐子もまた、
それまでの彼女が
見つけることが出来なかった
「光」をその心に灯すのです。
我々が日々楽しんでいる映画も
「可視光線」あればこそですが、
「音声ガイド」という方法で
「眼」を使わずとも「観る」
事が出来るという「世界」を
我々にあらためて提示した上で、
映画監督としての「矜持」も
同時に作品に落とし込む。
河瀬直美監督の
気骨溢れる「挑戦」は
「賞賛」に値すると思います。