ひつじ村の兄弟
(鑑賞後の方向け)
いかがでしたか？
360度ひらけた広大な牧草地が、
その簡潔さも相まって
舞台装置のように
人間ドラマを引き立てます。
羊品評会という
穏やかなムードから
はじまった映画は、
最終的には
『馬々と人間たち』
に負けず劣らず
風変わりな作品に
帰結しました。
唐突なラスト、
老兄弟と羊たちの結末を
決然と観客の想像に
委ねたところは、
逆に文句も言えないほどです。
やっぱり
アイスランドは独特ですね。
しかし、その奇抜さが
狙ったものではなく、
ナチュラルに出てくる感じが
妙味です。
私は音楽が好きで
よく聴くんですが、
気に入っていた
Bjork、Sigur Ros、mumが、
ある日
「アイスランド」という国で
括れたとき以来、
アイスランドという国自体に
ずっと興味があります。
独創的な作風の秘密は、
土地や育ってきた環境の中に、
同じような特異さが
あるのだろうと考え、
その興味から
アイスランド映画にも
惹かれて観に行くのですが、
未だに不思議は尽きないのです。