いかがでしたか。
この作品を観た多くの人が、
マニラの現実に
打ちのめされたことでしょう!
警察の恐喝や仲間の密告など、
生きていくためにおこなわれる
悪徳な行為の数々。
貧困においては
倫理や道徳など無意味なのです。
日本に暮らす私とは
生きる世界が違いすぎて、
共有できない常識に
頭がクラクラしました。
とはいえ、
楽しむことができた
常識の違いもあります。
スーパーマーケットで
小銭のお釣りがなかったら、
代わりに飴ちゃんあげるんだ!とか。
スーパーマーケットでの買い物が
仕入れだったんだ!とか。
日本のホスピタリティからすると
考えられない行為に、
海外旅行に出かけた時のような
楽しさがありました。
(当事者だとしたら、こちらも
頭がクラクラしてきそうですが…)
ブリランテ・メンドーサ監督の作品は
初めてでしたが、
リアリズムに徹するその作風は
圧巻の一言。
あれほど雑多なスラム街全体を
どのように演出したのか。
気になるところです。