いかがでしたか?
本作では
カメラワークと音が印象的でした。
固定カメラが
全体的に多いのですが
雪崩が起きる瞬間も固定です。
はじめは面白いと思い
携帯で動画を撮影したり
笑っている人たちの声が、
次第に悲鳴に変わり
最後は雪で真っ白の
画になる。
その一部始終を
見せつけられます。
ドアの隙間や鏡越しで
家族を映し出す手法も然り、
観客であるわたしたちは
第三者の視点で
彼らを観ることができます。
また毎日歯を磨く
洗面所のシーンがありましたが
繰り返される日常のワンシーンを
連続して撮ることで
微妙に変化していく家族の様子を
見事に表現。
その歯みがきのシーンの
電動歯ブラシの音に代表される
音の強調や
突如流れる
ヴィヴァルディ『四季』の『夏』、
固定カメラでの長回し、
さらに最後の最後まで
突き落としてくる手法は
ミヒャエル・ハネケを
思い出してしまいました。