いかがでしたか?
リース・ウィザースプーン演じる
シェリル・ストレイドの実在感は
もちろん素晴らしいんですが、
ローラ・ダーン演じるボビーの
キュート且つどこか儚げな存在感は
本作の重要なキーだと思います。
どんなに強く抱きしめても、
すりぬけていってしまいそうな。
一人の人間として
生きる意義を見出した矢先に訪れた、
ボビーの死。
本人よりも子供達
とりわけシェリルに
より深いダメージをもたらしたのは、
このどこか儚げな存在が
彼女の拠り所であったから。
ボビーが本当にいなくなってから、
シェリルがドラッグやSEXに溺れるのは、
自暴自棄になったというよりは、
自分に関わる全ての存在を
体に刻みつけたい、
でないと大切な存在が
また手から体からすりぬけてしまう!
そんな恐怖心が生んだ行動
に思えてなりません。
夫との別れのタトゥー然り。
PCTを進むにつれて
少しずつ軽くなるバックパックは、
彼女が背負っていた
精神的苦痛のメタファーなのです。