いかがでしたか?
本作はいわゆる
「余命もの」ですが、
映画で描かれる大部分は、
「死」ではなく「生」
であったのが好印象。
学校に行くのを嫌がる安澄に
「逃げちゃダメ!」と
声色をガラリと変える双葉の姿に
ハッとさせられた方も多いはず。
(宮沢りえさん流石!)
このシーンが、
後に安澄が
本当の母親と対面する会話に
繋がっているのに唸らされます!
作品全体におけることですが、
上手く対比させたシーンが
多い印象です。
たとえば、
双葉に髪を結んでもらっていた安澄が、
自分でアレンジできるようになる姿からは
彼女が自立した様子を、
また防波堤で富士山を眺める3人→
ラストのお葬式で家族みんなで
銭湯の富士山を眺める5人
からは、
しっかりものの双葉が不在でも、
家族がひとつになった様子が
見てとれます。
あとはなんといっても
オダギリジョーさんですね…。
コミカルな演技との
バランスが程よく、
へろへろでピラミッドを支える姿が
いちばん泣けてしまいました。